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【CEOインタビュー】withコロナ時代のロードスポーツのあり方をアップデートする

「道に恩返ししたい」
道があるから地図がある。道がないと存在し得ない私たちに、何か恩返しする方法はないのか。
そんな想いでMapbox Japanは、東日本大震災の復興支援の自転車イベントである「ツール・ド・東北 2021」を、ゴールドパートナーとして、またソリューション提供を通じて支援することを決定しました。
今回の支援を通じ、Mapbox Japanでは、withコロナ時代における道を使ったスポーツのあり方を、ひいては、いかに道に恩返しができるかということを探っていきます。

そこで今回、Mapbox Japanとしてツール・ド・東北 2021を協賛するに至った具体的な背景や、支援の内容について、Mapbox JapanのCEO高田に尋ねてみました。

【ツール・ド・東北】
ツール・ド・東北は、ヤフー株式会社と株式会社河北新報社が東日本大震災の復興支援、および震災の記憶を未来に残していくことを目的に、2013年より開催している自転車イベントです。

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高田 徹 / Toru Takata
2007年にヤフー株式会社入社、2013年より同社広告事業の製品開発及び事業開発の責任者。その後、2019年にZコーポレーション株式会社 代表取締役社長に就任。2020年5月にマップボックス・ジャパン合同会社CSO、同11月より当社CEOに就任。2020年4月よりソフトバンク株式会社の技術投資戦略本部ほか、Z コーポレーション株式会社、および複数企業での責任者や取締役も兼任。

withコロナ時代のスポーツのあり方をアップデートしたい

──震災から10年目となる今年、Mapbox Japanはツール・ド・東北 2021のゴールドパートナーになったそうですね。まずは今回、Mapbox Japanとしてツール・ド・東北 2021を協賛する背景について教えてください。

はい。まずMapboxという会社は、商売として事業を始めたのではなく、地図がない国や地域で地図を作り、感染症の予防対策支援や選挙運営の支援など、社会貢献活動から創業されたという経緯があります。創業以来、企業として成長する中でも、何か世の中の為に貢献できることはないかと常にテーマを探してきました。

Mapbox Japanもその血を引いて作られた会社なので、2020年3月の設立以来、何ができるのかということを考えてきました。昨年一年間は、新型コロナの感染流行が始まったタイミングだったこともあり、感染状況を可視化するという目的であれば、サービスを無償でご提供する形で支援をしてきました。

そして、一年間この支援を行ってみた結果、我々が支援すべき、そしてインパクトのある他のテーマを一つ見つけました。

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──それはどのようなテーマですか?

スポーツイベントへの支援です。

昨年はどちらかというと、コロナに耐えようという一年間だったので、外出やイベントを控えることが社会的なコンセンサスだったけれど、人間にはやはり楽しみが必要です。その楽しみの一つがスポーツだと。しかし現在は、観客を動員するようなイベントは開催しづらい状況ですよね。スポーツイベントってスポンサー収入でなんとか成立させているので、人が集まれないということはイベント自体を開催できないということにつながってしまうと思います。

そこで、コロナ禍でもスポーツイベントを成立させることができる仕組みを、デジタル地図の力で実現したいと思ったのがきっかけです。

──なるほど。今回はその中でもロードスポーツにしたのはなぜですか?

道がないと地図というものも存在し得ないので、道に恩返しをするという意味でも、ロードスポーツへの支援はMapbox Japanが行う社会貢献活動として意義があるんじゃないかと。

もともとそのテーマの中で、いくつか社会貢献の活動のテーマを考えていたのですが、今年は東日本大震災から10年の節目でもあるということで、ツール・ド・東北 2021を協賛することに決めました。

ツール・ド・東北は、年に一回みんなで集まることで、震災の記憶を未来へつなぐイベントです。日本最大級のファンライドイベントへの支援を通して、withコロナ時代のスポーツのあり方をアップデートし、スポーツやロードスポーツという文化がこれからも継続できる、もしくは発展できるようなご支援を、微力ながら行うというのがゴールです。


デジタル地図を使って新しい観戦体験を

──とても期待できる取り組みですね。今回の支援による、Mapboxだからこそ生まれるインパクト、与えたいインパクトってなんでしょうか?

結局のところ地図、特にデジタル地図って、そこに何があるかっていうのを可視化するものだと思うんですね。文字で流れてくる、数字で結果として出てくる、それだけだと人間はやっぱり感情が湧かないし、理解がしづらい。

地図には、情報を直感的にわかりやすくするデータビジュアライゼーション技術としての側面があると思います。例えば、1500人のライダーが走っている様子を文字だけで伝えてもやっぱり感情が乗らないと。そうではなくて、いま、その地域(イベント)で何が起こってるのかっていうことを地図上に可視化することができれば、バーチャルでも応援ができると。これが与えたいインパクトです。

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──なるほど。似たような事例ってありますか?

実は皆さんの生活の中にも沢山あって、例えばタクシー配車アプリって、リアルタイムでタクシーがどこにいるのかが地図上でわかるじゃないですか。タクシーの配車は電話でもできるのに、なぜあのアプリを使うのかというと、直感的にタクシーの場所がわかることで、近いんだな呼ぼうとか、より直感的でわかりやすい情報から行動を判断することができる。もっとわかりやすい例では、雨雲レーダーみたいな地図もありますね。リアルタイムで雲がどこに流れているか一目でわかるから、15分待てば外に出れるとか、傘を持っていった方がいいとか、こういう判断を地図は助けることができると思うんですよ。

──スポーツ観戦でも同じような事が起こりうると。

そうです。文字で理解する、音声で理解するのではなくて、見た目で理解するという体験を作ることができれば、人は応援したい気持ちになるかもしれないし、感情を動かせるんじゃないかなと思っていて。地図を使ってオンラインで応援できる仕組みを作れば、リアル開催のイベントであっても、そこに物理的に集まることのできない人が応援の声を届けたり、いわゆるバーチャルで聴衆が集まってみんながその場を共有したりする、こんな体験が作れるんじゃないかなと思ってます。


ライダーや応援者を地域と結びつける場をオンラインで実現する

──今年のツール・ド・東北 2021ではコロナ禍で現地に観客を動員できない中、遠隔でも大会を楽しめるようなアプリ・サービスを開発しているとお聞きしております。

はい。現在、企画・開発しているのは「リアルタイムマップ」、「応援LIVE企画」、「Mapbox号(仮称)」というものです。実際に現地に行ってもらうとわかるんですけど、ツール・ド・東北って被災地を応援したいライダーや応援者と地域の方々を結びつける場としての機能があるんですね。それをデジタルの形で強化するというのが今回の支援の趣旨です。

──そうなんですね。それぞれ詳しく教えてください。

まずリアルタイムマップは、ライダーの方々がコースの道中でどこにいらっしゃるのかということを表示するマップです。当然、賛同していただいた方の位置情報のみが表示されるわけですけど、これをリアルタイムに可視化していくことで、例えば東京や大阪、あるいは北海道からでもライダーを応援できるような仕組みを作ります。今年は、応援する方々が石巻の現地に集まることが難しいので、遠隔地からでも応援の声を届けることができる仕組みとしてリアルタイムマップを作ります。今回のツール・ド・東北ではおそらく、1000名くらいのライダーの方の位置情報をリアルタイムに補足して、同一のマップ上に表示します。

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▲ ツール・ド・東北2021向けのフライヤー(仮)。背景はリアルタイムマップのイメージ

応援LIVE企画では、エイドステーションの様子などをライブでお届けする様な企画を検討中です。

Mapbox号は、我々の技術を使ったショーケース的な乗り物です。今回、我々の持っている技術をできる限り詰め込むアプリをつくり、全てのライダーに提供するのは間に合わないかなと思っていますが、私たちが乗る分にはプロダクトのβ版であっても良いだろうということで、これを作ろうとしています。

──なるほど。今回作ったものは、事例としてオープンソース化するという話も聞いています。

そうですね。私たちが作ったソースコードは基本的には誰でも使えるような、二次利用が可能な形で公開しようと思っています。ツール・ド・東北で事例ができたら、他の地域や海外の国でも使えるでしょうし、もしくはロードスポーツでも違うカテゴリーのもの、モータースポーツやマラソン・トライアスロン、ヨットレースなどであってもご活用いただけるかと。withコロナ時代におけるスポーツイベントのあり方として参考になるような、一つのサンプルコードを公開したいなと思っております。


道に恩返しするための同盟 - One Road Alliance(ORA)

──今回のツール・ド・東北 2021への協賛をきっかけに、アライアンスも立ち上げる予定だとお聞きしております。詳しく教えていただけますか?

はい。今回の取り組みはMapbox Japanだけではできないと思っています。スポーツというテーマを取っても、道に恩返しをするという壮大なテーマを取っても、我々一社だけでできることには限界があります。世の中を見渡すと、道があるからビジネスが成立している、道に恩返しをしたい企業さんって沢山いると思うんですね。なので、そういう方々にお声がけをして、「道に恩返しする」という大義を共有するための枠組みとして、「One Road Alliance(ORA)」というものを立ち上げています。

Mapbox Japanの社会貢献活動に賛同してくださいというものではなく、道に恩返しするという大義のもとに集まるための枠組みなので、今年は私達が主幹事をやりますが、来年以降はそうでなくてもいいと思っています。

──そうなんですね。今後はOne Road Alliance(ORA)を通じてツール・ド・東北だけでなく、他の支援も行っていく予定だと。

そうですね。道に恩返しをするという、その活動の一つの例がツール・ド・東北への支援。これがうまくいけば、これ以外のロードスポーツイベントや異なる分野へ、支援を拡げていきたいと思っています。

参加企業はまだまだ募集中なので、この記事を読んだ人がきっかけに手を挙げていただけることを望んでいます。今は何かしらの法人ではなく、パートナーシップの枠組みの名前ではありますけども、何かしら道というキーワードに関わりがあってこのアライアンスに賛同できる方は、どんな貢献レベルでも構いませんので、ぜひ声をかけていただければと思います。

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──では最後に、このORAで今後どんなことをしていきたいか、展望を教えてください。

道というテーマは、国とか街とかその文化づくりの基礎だったりします。江戸時代のタイミングから五街道があったり、田中角栄が高速道路を張り巡らせたりとか、街づくりをするときはまず道から考えるというのが基本ですし、それだけ道ってすごく大事なものです。

一方で、実は道ってまだまだデジタルを活用できる余地が大きいんじゃないかなと思っていて。今回はスポーツというテーマで取り組みますけれども、例えばスマートな街づくりの基礎になるような道のデジタル支援みたいな、そういったものがテーマとして見つかれば取り組み続けたいなと思います。とはいえ、我々では街づくりまでは出来ませんので、来年は街づくりのプロの方のような、このORAという枠組みの中で何か活動してみたいという企業さんがいらっしゃったら手を挙げていただいて、我々とそこで連携する、そんな団体になれば良いなと思っています。

【One Road Alliance(ORA) - 発起人宣言】
道に恩返しをしたい
2021年は東日本大震災10年目の年。3.11は日本に住む全ての人にとって忘れてはいけない出来事だ。

震災から10年。東北を中心に復興が進み、今では街並みも少しづつ戻って来ている。だから今ではあの大震災も、被災地から離れて住む我々にとっては一年に一度思い出すだけの出来事になりつつある。そして昨年、今年はコロナだ。震災の復興支援を目的とした年一度のイベントも開くことはできなかった。

震災の10周年の節目の年にもかかわらず、今年も大きくみんなで集まることはできないだろう。(今のやり方だったら)きっとコロナのせいでという、言い訳で、私達が大事にしなければならないはずのあの出来事の記憶が薄まっていくスピードが早まる。それでほんとうに良いのか。私達はコロナのせいで諦めが早くなっていないか。

情報技術を使って人々を幸せにするミッションを持った私たちに出来ることはもっとないのか。ロケーションテクノロジーを扱う私たちに出来ることはないか。道が存在しないと存在し得ない私達に、恩返しする方法はないのか。

ツール・ド・東北をきっかけに、何かをしたい。
震災の記憶を薄れさせないために。
道に恩返しするために。

発起人:
ソフトバンク株式会社 技術投資戦略本部長
マップボックス・ジャパン合同会社 CEO
Zコーポレーション株式会社 代表取締役社長
高田徹


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Mapbox Japanでは現在、道に恩返しする同盟「One Road Alliance(ORA)」を立ち上げています。ORAにおける取り組みにご興味のある企業様は以下のフォームからご応募ください。

▼ One Road Alliance(ORA)への参加ご希望フォーム(所要時間1~2分程度)

また、Mapbox Japanではメンバーを募集中です。本記事でご紹介したような取り組みに参加したい方はぜひ以下からご応募ください。

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